スメハラ(スメルハラスメント)ってなに?意味を正しく理解して自分も加害者にならないようにしよう!
スメハラという言葉を知っていますか?
近年ではセクハラやパワハラはもちろん、マタハラやモラハラなどさまざまなハラスメントが存在しています。
スメハラもその1つで、においによる迷惑行為のことです。
スメハラの意味を知らなければ、気づかないうちに自分が加害者となってしまう可能性があります。
においは自分で気づきにくいうえに、目で見てわかるものではありません。
しかし、人によってはそのにおいのせいで会社や学校に行けなくなる場合もあり得るのです。
たかがにおいと軽視するのではなく、スメハラの問題点をしっかり理解しておきましょう。
スメルハラスメントってなに?スメハラの意味を解説
スメハラ(スメルハラスメント)という言葉はまだ世の中になかなか知れ渡っていません。
しかしにおいの問題はとても身近であるため、いつ自分が被害者になっても加害者になってもおかしくないのです。
そうならないためにも、まずはスメハラの意味を知りましょう。
スメハラの意味
スメハラはスメルハラスメントの略で、においによって周りの人々に不快感を与える迷惑行為のことをいいます。
スメルハラスメントの「スメル」はにおい、「ハラスメント」は嫌がらせを意味し、この2つが掛け合わさってできた言葉です。
近年ではにおいによる健康被害を訴えている人々がたくさんいます。良かれと思ってまとっている香水、嗜好品のタバコはもちろん個人の自由です。
しかしそのにおいによって気分を害している人が存在しています。
代表的な嫌がらせ行為であるセクハラやパワハラは人々の言動によって発覚し対処することが可能ですが、においが原因のスメハラは簡単ではありません。
においには好みがあると同時にデリケートな問題なので、多くの人がスメハラを正しく理解する必要があります。
スメハラと香害の違い
スメハラと同じような意味をもつ言葉に香害があります。
香害は人工的な香料に限って生じる健康被害のことです。
一方、スメハラは口臭や体臭など体質的なものも含んでいます。
どちらもにおいによって不快感を与えたり、頭痛や吐き気などの身体症状が生じたりするのです。
またひどい場合は化学物質過敏症という病気を引き起こす可能性もあります。
化学物質過敏症は微量な化学物質にも反応してしまい、日常生活に支障をきたす場合も。
周りに化学物質過敏症の人がいるかもしれないことを理解し、においに対して配慮する必要があるでしょう。
スメハラが起きる原因と問題点
においによる嫌がらせ行為のスメハラはなぜ起こってしまうのでしょうか。
ここからは具体的な原因を解説していきます。
無自覚が多い
スメハラ加害者は基本的に自覚のない人がほとんどです。
自らいやなにおいを発生させて、周りの人に嫌がらせをしたいと考えている人はいません。
また自分のにおいはわかりにくいため、スメハラをしているということにさえ気づいていないのです。
特に汗のにおいや加齢臭など、体臭を気にしている人は多いはず。
しかし少しでもいいにおいをさせようと、香水や制汗スプレーを使用することで、余計ににおいが強くなることもあります。
良かれと思っていることが、逆にスメハラ加害者になる場合があるのです。
指摘しにくい
人のにおいは指摘しにくい問題です。
デリケートなことなので、気になったとしても直接「くさい」とはなかなか言い出しにくいでしょう。
そのためスメハラ加害者は自分が発生させているにおいで、誰かが苦しんでいるということを知らないのです。
においは目に見えてわかるものではなく、スメハラが起こっていたとしても見過ごされている可能性が大いにあります。
定義がない
においに関しては良し悪しの定義がありません。
においは個人差が大きく、人の好みによります。
フローラルのにおいが好きな人もいれば柑橘のにおいが好きな人もいて、その反対に無臭を好む人だっているのです。
判断基準が人の感覚であるため、スメハラ対策は難航しているといえます。
どんなスメハラがある?3つの具体例を紹介
スメハラは香料によるものや、体質的なものなどさまざまです。
ここからはどんなスメハラがあるのか、代表的なものを3種類まとめました。
口臭や体臭
口臭や体臭は誰しもがもっているもので、自分では気づきにくいものです。
特に喫煙者やにんにく料理を食べたあとは口臭がきつくなり、汗をかいたあとや加齢によって体臭が強くなる場合があります。
洗濯洗剤・柔軟剤
普段何気なく使っている洗濯洗剤や柔軟剤。
最近では香水のように強いにおいのする商品が増えています。
衣類から発せられる強いにおいはスメハラの原因の1つです。
エレベーターやオフィスなど密閉された空間では衣類のにおいが混じりやすいので、配慮する必要があるでしょう。
化粧品・香水
においの強い化粧品や香水のつけすぎは、コスメティックバイオレンスと呼ばれています。
特に女性はおしゃれとして使っている人も多いでしょう。
しかしにおいには好き嫌いがあり、知らないうちに迷惑をかけている場合があります。
また日常的に使うことで鼻が慣れてしまい、強いにおいだったとしても本人は気づいていないということもあるのです。
加害者にも被害者にもなり得るスメハラの対策
いつ自分が巻き込まれるかわからないほど、スメハラは身近な問題です。
無自覚のままスメハラ加害者になっていたということにならないように、未然に防ぎましょう。
身だしなみチェック
スメハラ加害者にならないためには、まず家を出る前に自分の身だしなみをチェックしましょう。
髪型や服装を整えると同時に、においに関しても意識することでスメハラを予防することができます。
においの強い化粧品を使っていないか、香水をつけすぎていないかなど自分自身を見つめ直すことが大切です。
また自分ではわからないという人は、家族に確認してもらうことで客観的な意見を聞くことができます。
人がたくさん集まる場所へ行くときは、柔軟剤や香水に少し配慮することでスメハラに苦しむ人を減らせるのです。
スメハラの理解
スメハラ加害者にならないために、苦しんでいる人の気持ちを知るためにもまずは多くの人がスメハラを理解する必要があります。
においは個人差が大きいので、スメハラの意味を知らなければ軽視されやすい問題です。
しかし実際には、不快に感じたり仕事に集中できなかったりと悩んでいる人がたくさんいます。
スメハラ被害者は1人で抱え込まず、周りの人へ伝えることで多くの人にスメハラを知ってもらえるようにしましょう。
まとめ
まだまだ浸透していないスメルハラスメント。
誰しもが加害者にも被害者にもなる身近な問題です。においは個人差が大きくデリケートであるため、苦しんでいてもなかなかSOSを出せないという人も多いでしょう。
またにおいは目に見えないこともあり、見過ごされている場合がほとんどです。
スメハラ被害者を少しでも減らすためにスメハラの意味を多くの人が知り、自分のにおいマナーをもう一度見つめ直すことが大切です。
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