【これだけは避けたい添加物】酸化防止剤は体に悪い?|危険性と体への影響を管理栄養士が解説
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食品の劣化を防ぎ、酸化の悪影響を最小限にする食品添加物の「酸化防止剤」。
特に、空気に触れることで風味や品質を損ないやすい油脂類には酸化防止剤の存在は欠かせません。
様々な食品に使用されている酸化防止剤の安全性が気になりますよね。
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そこで今回は、体に悪いとされている酸化防止剤について管理栄養士のみのりが解説します。
- 酸化防止剤の危険性について知りたい方
- 特に避けたい酸化防止剤を知りたい方
【これだけは避けたい添加物】酸化防止剤は体に悪い?
酸化した食品を口にすると、胸焼けや胃もたれなどの諸症状を引き起こすことがあります。
このような悪影響を防ぐのに優れているのが酸化防止剤です。
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添加された物質が食品よりも先に酸素と結合して酸化するため、酸化防止剤としての役割を果たします。
食品添加物として認定されている酸化防止剤には、ビタミンCやビタミンE、カテキンなどがあります。
これらは比較的安全性が高いとされていますが、安全性に疑問があり体に悪いとされているものがあります。
【これだけは避けたい添加物】体に悪い酸化防止剤
体に悪い酸化防止剤は、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)とブチルヒドロキシアニソール(BHA)、そして亜硫酸塩の3つです。
体に悪い酸化防止剤①ブチルヒドロキシアニソール(BHA)
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主な使用食品 | 油脂・バター・干物・魚介塩蔵品・乾燥の裏ごしいも・魚介冷凍品など |
1954年に食品添加物に認可されたブチルヒドロキシアニソール(BHA)は、物質に染みわたりやすいため、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)と同等、またはそれ以上の酸化防止効果があるとされています。
煮干しや油脂など、様々な食品の酸化防止剤として添加されているBHAは、女性ホルモン作用があることがイギリスで1995年に行われた調査から明らかになっています。
女性ホルモン作用のあるBHAは、内分泌かく乱物質であるため胎児への悪影響が懸念されています。
さらに、1982年にラットの前胃に発がん性があることが報告されています。
その報告を受けてFAO/WHO合同食品添加物専門家委員会(JECFA)が、BHAの安全性について再検討を行っています。
結局、BHAのがん癌性はラットの前胃に限定的で人間には前胃がないため、安全と結論付けられ、現在多くの食品や医薬品などに使用されています。
BHAの発がん性はJECFAによって否定されましたが、女性ホルモン作用があることは事実です。
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やはり摂取しないに越したことはありませんね。
◯参考文献
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1519124/
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/dev.420070411
体に悪い酸化防止剤②ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)
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主な使用食品 | 油脂、バター、干物、魚介冷凍品、板状のガムなど |
1956年に食品添加物に認可されたブチルヒドロキシトルエン(BHT)は、クエン酸及びアスコルビン酸といった、他の酸化防止剤と併用されることが多くなっています。
脂溶性であるため、ビタミンCなどの水溶性酸化防止剤に比べて安定性が優れているのが特徴です。
1974年に公開された論文によると、動物実験でBHA又はBHTを添加した飼料で妊娠マウスと生まれた子どものマウスを育て、子供マウスの行動異常を調べた結果、BHTは子どものマウスに学習の無獲得、帰巣反応の低下、隔離による攻撃性の誘導などを認めました。
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BHTには女性ホルモン作用はありませんが、BHAと同じように摂取は避けたい酸化防止剤です。
◯参考文献
https://www.fukushihoken.metro.tokyo.lg.jp/shokuhin/shokuten/sankaboshizai.html
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.1002/dev.420070411file:///C:/Users/ayumu/Downloads/cho20120030001_015.pdf
体に悪い酸化防止剤③亜硫酸Na(亜硫酸ナトリウム)
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主な使用食品 | ドライフルーツ、かんぴょう、エビなど |
亜硫酸Na(亜硫酸ナトリウム)は、他の成分よりも先に酸素と結合します。
酸素と結合しやすい亜硫酸Naの特徴を利用して、食品の酸化防止と漂白の目的で添加されています。
亜硫酸Naは、人間が4gを口にすると中毒症状が現れます。
うさぎの飼料に亜硫酸Naを与えた実験では、胃に出血がみられたというデータがあります。
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一度に大量摂取することはありませんが、このような研究データがあるため安心はできませんね。
酸化防止剤の危険性と体への影響
BHAやBHTの酸化防止剤の危険性は、女性ホルモン作用を持つため内分泌を攪乱させる可能性があることです。
健康な大人に限らず妊娠中の方や、子どもがビタミン剤を補助的に飲むことがありますが、ビタミン剤には酸化防止目的でBHAやBHTが添加されている場合があります。
BHAは、妊娠中の女性が摂取することによって胎児に悪影響が出る可能性が指摘されています。
その危険性から、薬害防止を目的とするNGO団体によって厚生労働省や製薬協会に対してBHAとBHTの添加量の基準値を策定する要望書が提出されています。
危険性が不安な酸化防止剤がある一方、安全性が確立されている酸化防止剤もあります。
安全な酸化防止剤の例として、ビタミンCが有名です。
「赤ちゃん用麦茶・ジュースの酸化防止剤は大丈夫?添加物のビタミンCの安全性を解説」の記事で解説しています。
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まとめ
体に悪い酸化防止剤について解説しました。
食品の劣化を防いでくれる酸化防止剤の中には、安全性に欠けるものがあります。
特にブチルヒドロキシアニソール(BHA)は、内分泌を攪乱させる作用があるため妊娠中の方や子どもには避けたい酸化防止剤です。
干物や乾物、サプリメントに含まれる添加物の酸化防止剤の安全性をいま一度考えなおしてみてください。
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