マーガリンとショートニングどちらが体に悪い?両者の違いや危険性を比べてみた

マーガリンとショートニング。マーガリンは食卓に登場する馴染みのある食品ですが、ショートニングについては知らない人も多いかのではないのでしょうか?
どちらも油脂からできていますが、マーガリンとショートニングの違いが分からない方もいるのではないでしょうか。
今回はマーガリンとショートニング、どちらが体に悪いのか、またそれぞれの違いや危険性を比べてみました。
この記事を読めば、マーガリンとショートニングの違いだけでなく、体に悪い油の特徴を知ることができます。
- マーガリンとショートニングの違いが知りたい
- 体に悪い油の特徴が知りたい
マーガリンとショートニングではどちらが体に悪い?
結論から言うと、マーガリンとショートニングどちらも体に悪いといっても過言ではありません。
厚生労働省のデータを紹介します。
”トランス脂肪酸の含有量は、原料の違いや加工方法の違いにより異なります。平成18年度に食品安全委員会が実施した調査では、マーガリンでは平均7.0g/100g、ビスケット類では平均1.8g/100g、ショートニングでは平均13.6g/100g、コーン系スナックでは、平均1.7g/100gなどです。
なお、平成22年度にマーガリン、ファットスプレッド、ショートニングを検査したところ、トランス脂肪酸の含有量は減少傾向が認められました。”
引用:厚生労働省


厚生労働省のデータで平成18年度と平成22年度の製品を比べてみます。
マーガリンは、約4割のトランス脂肪酸が削減されています。
しかし、飽和脂肪酸量はわずかに増えています。
ショートニングは、約9割ものトランス脂肪酸が削減されています。
しかし、飽和脂肪酸量は約2倍も増加しています。
企業側は、世界的にトランス脂肪酸が体に悪いという事実を受け、トランス脂肪酸のもととなる不飽和脂肪酸の油を減らし、飽和脂肪酸の多い油使用割合を増やしています。
例えば、トランス脂肪酸を生成しない飽和脂肪酸にパーム油が挙げられます。
パーム油の使用割合を増やすことでトランス脂肪酸を生成する不飽和脂肪酸の含有割合を減らしているのです。
飽和脂肪酸に対する研究はきちんとされておらず、飽和脂肪酸の過剰摂取による人体への影響は不明です。
しかし、日本では70代を含む20代以降の世代において、飽和脂肪酸の摂取量が基準値を超えています。

ショートニングもマーガリンもどちらも油であり食べ過ぎは良くないですね。
マーガリンとショートニングの違いは?
マーガリンとショートニングの大きな違いは、水分量です。
その他の違いは、香りの有無が挙げられます。
マーガリンはバターの代替品として、植物油に発酵乳などを足してバター風味を出したものです。
黄色で、バターよりもやわらかいのでパンに塗りやすいことが特徴です。
一方、ショートニングとはラードの代替品として活用されています。
ラードとは、豚の脂肪の塊で、ショートニングは植物油から水分を抜きとっています。
味や香りはありません。
マーガリンとショートニングは、トランス脂肪酸量に大きな違いはありません。
さらに、原料の植物油や製造方法はほとんど同じですが、両者の具体的な違いは以下の通りです。
- バターに似せて、黄色の着色料や香料を含有
- 水分を含むため、パンに塗りやすい
- 無色無臭
- 水分がなく固いものが多い
マーガリンとショートニングの使い分けは?
平成18年度のマーガリンに使われていたコーン油や大豆油には、約1:4の割合で不飽和脂肪酸が含まれていましたが、今ではパーム油などが増え原料はショートニングとほぼ変わりません。
では、どのように使い分けているのでしょう?
それは、製品の仕上がりに違いを出すためです。
ショートニングは水分もなく、無味なので素材を活かすことができ、サクサクに仕上がります。
ビスケットやクッキーに使われていることが多いです。
マーガリンは水分があるので、どちらかといえばしっとり感もあり、バターのようなコクと風味を感じさせたいお菓子に向いています。
ショートニングの危険性については「ショートニングの危険性|海外ではマーガリンも禁止されているってホント?」に詳しく紹介しているので、チェックしてみてくださいね。


まとめ
マーガリンとショートニング、どちらが体に悪いのか、両者の違いについても解説しました。
マーガリンとショートニングの原料や製造方法はほぼ変わらず、どちらが体に悪いかの判断は難しいです。
両者ともにトランス脂肪酸の含有量は平成18年度よりも大幅に減少していますが飽和脂肪酸の含有量は増えています。
そのため、どちらも過剰摂取は体に悪いことに違いありません。
マーガリンとショートニング、どちらも食べ過ぎに注意しながら食事を楽しみたいですね。
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